ISO専門誌「アイソス」2016年1月号に代表の萩原の記事が掲載される!
2016年01月号(218号 2015年12月10日発売)
変形A4サイズ/142ページ
特集 改訂版で形骸化の仕組みを見直せ
(序文)今回の改訂で、「組織の事業活動とマネジメントシステムとの一体化」が強調されている。いかに現状のシステムが形式に走り、効果的に機能いていないかが、世界中で顕著になったことが背景にあるようだ。どうしてシステムが形式的になってしまうのか? それはもともと当初のマネジメントシステムの構築に原因があるのではないか。
システム構築の際、ISO要求事項のすべての項目の実現という思いが強すぎ、自社の業務では関係しないことまでも、無理やり仕組みとして構築してしまうからである。つまり、日常業務をISOの要求事項に適合させるために、無理して背伸びをしているわけである。その結果、今まで経験したこともないことを、ISOのために実行するはめになるわけで、現場の社員に「やらされ感」や「被害者意識」が生れ、やがてはISOを放り出すことにつながってしまうのである。もともとこの国際規格は、「あらゆる業種、組織の規模に関係なく導入できる」とされている。世の中には数十万もの業種があり、規模も1人から数万人の大組織まである。これらが、一つの国際規格を導入するわけだから、要求事項のひとつやふたつは、自社では関係しないものがあるのは当たり前である。
実はこれに関連して、今から十数年前にこの国際規格をいくつかの業種ごとに作ろうという動きがあった。「メーカー」「建設業」「サービス業」の3つの区分だが、結局は立ち消えになってしまった。その理由として、この考えで行くと「国際規格の増殖につながり、将来的に混乱を来す」という結論に至り、やはり国際規格は1本で行くという考えでまとまった。
事業活動とマネジメントシステムを一体化させ P11
経営に役立つツールを目指そう
執筆/DASジャパン株式会社 代表取締役 萩原 睦幸