タイムマネジメント
何時の頃からか、時間という概念が強調されはじめた。確かに「時間」は万人に与えられた共通の経営資源に他ならない。人間は徐々に年を重ねると、余計に時間を意識する傾向がある。人生で残された時間が限りあるものだという意識が強まるからだろう。
若いころは時間は無限に存在し、時間の浪費などあまり気にしない生活を送っていたものだが、やがて時間というものは有限であり、であればできるだけ有効に使いたいという「タイムマネジメント」の重要性に行き着くはずだ。
さてこれは、「生産性」という概念に大きく影響している。例えばメーカーや建設業では、日単位の生産量が多ければ多いほど、会社の業績に貢献したという物差しになるだろう。
逆にこの生産性に水を差すような行為は、できるだけ避けることが組織には求められるのだ。
一方、現状の行政のさまざまなルールにはかなり形式的なところがあり、時間の無駄が随所にみられる。今回の「デジタル庁」の発足は、従来からの形式的な「ハンコの世界」から、ハンコを無くした実際的な手続きへの移行を促したものだ。こればかりではない。何かの申請時に、以前と同じ内容を別用紙に転記させられた経験を持つ方は少なくないだろう。
実はもともとオリジナルなデータはどこかにあるはずであり、それを活用すればよいだけではないか。昔からの悪しき慣習はあらゆる場面で通用しなくなっているのだ。