縦割り行政の弊害!
日本は明治以来、「縦割り行政」が平準化され、その仕組みがずっと継続されたきた経緯がある。ひょっとしたら江戸時代あたりも、この仕組みがあったかもしれない。
実はこの縦割り行政が大きな弊害をもたらしている。時間を気にせずゆっくりとした時代にはこのやり方はそれなりの効果があったかもしれないが、現代のように諸問題を迅速に解決するためには、各々の省庁の権限だけでは為しえない。つまり、一つの問題を解決するにあたり、さまざまな省庁が連携しなければならないことが数多存在しているからである。先日都内の弊社事務所の近くである事件が発生した。目撃者が現場近くの交番にその様子を伝えたところ、なんとその現場は管轄外なので行動を起こせないとの回答だったいう。
まさにこれが「縦割り行政」の弊害で、実際にこのような事例が目の前で起こっているのである。住民からしたら、まさか管轄外など知るわけがなく、目の前の事件をいち早く解決してほしいだけの話なのに。
ところで、大手の企業も行政と似たようなところがあるが、最近様変わりしている。
例えば一つの大きなプロジェクトがテーマだとすれば、縦割りを廃し、組織間の横断を通じて目的のプロジェクトをいかに迅速に実現するかに変わってきている。これであれば従来の部門間のしがらみを意識せず、容易に目的を実現できるはずだ。もう省庁や部門間の縄張り争いの時代ではない。