私の自宅は埼玉県西部の大きな丘陵地の上にあります。東急グループが今から40年近く前に開発した1戸建ての団地です。当時は人気があり私も抽選で当たりました。団地内には、幼稚園、小・中学校、スーパー、郵便局、駐在所などがあり、住民のほとんどは都内から引っ越してきた人ばかりでした。ところが今は住民も高齢化し空き家も目立つようになってしまいました。5~6年前に「買い物難民」というテーマでNHKに取り上げられたこともあり、同じような東京郊外の団地の代表的な存在になっています。丘陵地なので地震には強いとのことで、東大の地震研究所の教授も最近移り住んでいます。高齢化が進み、このような大団地をこれからどうするかということで、3つの日本のモデル団地の一つとしてこのほど選定されました。
三重県松阪市には仕事で毎年2~3回出かけています。いつも名古屋から特急で行くのですが、約1時間かかります。三重県は南北に長いので、それだけ距離があるということでしょう。 松阪市は歴史のある街で、早朝目覚めがよいときは、小一時間散歩に出かけます。松阪城は言うに及ばず、街自体が歴史のある街なので、どこでも観光スポットになり得ます。 一方人情味があふれる街だと実感した出来事がありました。先日あることから指を強打し、すっかり骨折かと思い、ホテルで紹介してもらった外科医院に行ったところ、レントゲンで異常なし。院長と私が年齢が近いことから話がはずみ、しばし現代の医療問題で雑談しました。まさに「現代の赤ひげ」らしき医者が松阪市にいたことに感銘を受けたところです。
仕事柄全国各地を駆け巡っています。その際一番気にかけていることは、「郷に入ったら郷に従え」です。
例えば前泊で地方のホテルに宿泊するときは、あらかじめインターネットなどで名所やみどころを調査しておき、早く着いたときなどは、出かけてみます。カメラ片手に徒歩で1時間程度歩き回れば、たいていはどのような土地柄かが把握できます。そうすることで、翌日の仕事先でのコミュニケーションがうまく行き、仕事をスムーズ進めることができます。
もっとももう10年以上のおつきあいの長い企業に対しては、単なる名所旧跡などではなく、その土地柄の人間性や考え方などに踏み込んだりして、より深い話題で良好なコミュニケーションを維持するようにしています。
一方地方の人は、逆に東京の動きなどを知りたいことも多々あるので、こちらとしては首都圏の最新のニュースなどを整理して提供するようにしています。
私の仕事は、お互いのコミュニケーションを通じて成果を出すことが一番なので、地方へ出かけるときは、前日から「その土地の住人になりきる」ことを心がけています。
15年ほど前に軽井沢に山荘を建て、定期的に利用しています。真夏の暑い時期は都心と7〜8度違うので、その有り難みを実感します。逆に真冬はマイナス10度以下がしばしばありますから、その寒さは身にこたえます。山荘はカナダログ仕様で、小さな書斎を作りました。今までの著書や雑誌の執筆はほとんどこの書斎から生まれています。
また冬の暖炉のぱちぱち音には心が癒されます。真夏の2〜3ヶ月を除きほとんど暖炉を利用していますから、使う薪はかなりの量になります。
建物の周りはほとんどが落葉樹で、冬場は葉が落ちて見通しがよくなりますが、夏場は深い森林に囲まれます。その中をさわやかな風が吹き抜ける様はまさに別天地です。
私は普段都会の雑踏の中にいるので、定期的に来るここ軽井沢の地は、まさに明日の活力の源泉になっています。
自宅にいるときには、よほど天気が悪くない限り、周辺を散歩することにしています。
自宅は埼玉県の西部にあり、大きな丘陵地が開発された頂上付近にあります。
散歩コースはいくつかあって、その時々の気分次第でコースを変えています。散歩時間は1~1.5時間ほどで、その時の体調次第で長かったり短かかったりします。自宅から2~3分で山へ入ることもでき、気分転換には最高ですが、時々クマやイノシシが出る立て看板もあり、ぞっとします。昼間はハイキング客が多いのを避け、私はたいてい16:00過ぎに山へ入リます。
一方自宅から20分ほど下ると川が流れていて、その川の流れにも心が癒されます。大量の雨が降った後などは普段見かけない激流に変わっていて、自然の恐ろしさを実感させられます。
散歩のよいところは、何といっても気分転換が図れることではないでしょうか。また普段思いつかないアイデアも浮かんできたりするので、長年散歩の習慣を続けてきてよかったと思います。中でも一番の楽しみは、散歩後一風呂浴びた後のビールの味です。
ビールをおいしく飲みたいために散歩に行く。それが一番の動機かもしれません。
私は仕事柄全国各地に出張します。東京から遠距離では、前泊になるのですが、目的地に早く着いた場合は、その地方を愛用のカメラを持参しながら1時間ほど散歩することにしています。夏場は日が長く夕暮れ時の散策は快適ですが、冬場はすぐ暗くなるのでしばしば夜景となってしまいます。
特に知らない町は気持ちがワクワクし、最高の楽しみですが、しばしば道に迷い不安になることもあります。というのは私はほとんど地図らしきものは持たず、自身の勘に頼ってブラブラするのが好きだからです。
ホテルでぐっすり眠れた時には、早朝6時ごろから1時間ほど散歩することにしています。
朝は早朝散歩をする人以外はほとんどいないので、知らない町の見どころを存分満喫できます。
ところで日本の地方都市にはほとんど「城」がありますので、城は必ず登ることにしています。高台からは町が一望でき、仕事にスイッチが入ります。どこの街に行っても、仕事の前日からその街の人になりきります。というのは私の仕事は、企業の生い立ちや歴史、それにその街で長年経営している企業を審査する立場にあるからです。「郷に入れば郷に従え」そのものだと思います。